映画を観たような読後感『懲役339年』ネタバレ/感想(見所紹介)

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SF・ファンタジー・ヒューマンドラマ 、短い巻数で凄まじい起承転結を魅せる『懲役339年』のネタバレ感想

 

2014年に裏サンデーに掲載され、当時読んでぶっちぎりの読後の満足感が1番だったのが、この輪廻転生が題材の漫画。伏線の張り方、壮大なギミック、感動のラストまでノンストップで駆け抜けて、いい映画を見終わったような爽快感。最高の一言です。

 

そんな『懲役339年』のあらすじや登場人物、魅力を伝えていきます。

まだ読んでいない方はネタバレに注意しながらご覧になってください。

 

 

作品情報▼

まずはあらすじや作品の概要について紹介していきます。

 

『懲役339年』の設定・概要

 

  • ジャンル:SF?
  • 作者:伊勢ともか
  • 出版社:小学館
  • 掲載サイト:裏サンデー
  • 巻数:全4巻

 

「前世・輪廻転生」を信仰するある国で、懲役339年の大犯罪人の生まれ変わりとされる「ハロー」が懲役刑を引き継ぐという設定で、主人公が代変わりして展開する壮大なストーリーです。

 

無実の罪で収容される歴代のハローを巡り、世界のほころびに気づいた様々な時代、立場の人物が思いを繋ぎ、世界を変えていく展開が見所です。

 

あらすじ▼

“教典”に記された神の教えを真理とする国。

“魂の輪廻”・“生まれ変わり”も、この国の人々にとってはひとつの真理であった。

 

自らの犯した罪により、懲役339年もの途方もない刑を課せられることとなった大犯罪者・ハロー。

 

彼は20年服役した後死亡するが、319年もの刑期を残した魂は未だ浄化されておらず、すぐさまハローの“生まれ変わり”とされる赤子が、同じ監獄に収監される。…


引用:懲役339年 - Wikipedia

 

『懲役339年』の主な登場人物▼

『懲役339年』の登場人物を紹介していきます。

 

この作品には様々な「囚人:ハロー」が登場する。

登場人物の内面の変化などがとても丁寧に描かれているため、それぞれキャラが良くて印象深く、それぞれ違ったタイプの魅力的なキャラたちに注目です。

 

ハロー・アヒンサー(1代~6代)

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(出典:『懲役339年』)

 

宗教で成り立っている国で、「神」「転生」を否定し反乱起こすが失敗

悪逆の限りを尽くし、神の教えにも背いたとして懲役339年を言い渡された大罪人として知られている。


一人目のハローでは終わらなかった刑期は、転生した次のハローが受け継ぐ事となる。

出生と同時に投獄される2代目ハローから6歳の少女まで様々なハローが投獄される。

 

一貫したテーマとハロー・アヒンサーという人物写真のパワーが本当にすごい

初代ハローも、2代目も、3代目も、4代目も、5代目も6代目も本当に魅力的 

 

アーロック・ベルマーク

南の監獄に配属された新人の看守、二代目ハローの、初刑務を監督することとなる。

生まれ変わりの少年2代目ハローの担当になった所から、6人のハロー達と出生局に疑問を持つアーロックの手記から意志を受け取り継いでいく

 

アーロックと2代目ハローの格子越しのやりとりがとても印象に残る。

淡々と、よどみなく流れていくコマの端々に、やるせなさの影が見え隠れする。

 

シナト・ノア

南の監獄に勤める刑務官、前世は”高名な教父”

(四代目)の教戒を担当することになり、彼女のことを気にかけるようになる。

 

4代目のとの恋展開なのかと思いきや、刑務所長が記した手記を見つけ、2人はそこから皇憲隊の暗躍と出生局の思惑に巻き込まれてい…

 

 

オレンジマン・トワイロード

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出典:『懲役339年』

 

皇憲隊所属の大尉

表向きには教典の教えに忠実な思想の持ち主であるが、実信的に仰心は全くない

信仰とは真逆の思想を持ちながらもその信仰を利用してのし上がろうとする

 

メチャクチャやってどんどん良いキャラになっていく。 

 

 まるで映画『懲役339年』の見所▼

 宗教中心の中世風社会が舞台

舞台は宗教によって成り立つ国、その国では生まれ変わりが法として存在

 

「名家に生まれたのは前世で良い行いをしたから」といった感じで

前世が偉大な人であれば将来が約束され

前世が悪人であればそのものの罪を償わなければならない

 

そんな国に生まれたハローアヒンサーという大悪人というギミックに富んだ設定

ハローが死ぬと生まれ変わりらしき赤ん坊が探される

前世の記憶もないのに逮捕され、死ぬまで牢獄で服役する

もう何代にも渡って…

 

あまりにも壮大で映画のような満足感

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出典:『懲役339年』

 

ある看守が懲役339年のハローの魂を引き継いだ二代目を見て、宗教の真理が嘘ではないかと疑問を持ち、物語はスタートしていく。

 

序盤は監獄の中で話が進む中で、国の陰謀が見えてきたり、看守が4代目ハローと恋愛関係となり脱獄を企てていく展開などは開放感があって映画的。

主人公が次々に変わる中で、魂ではなく社会の真理を暴こうとする意思が引き継がれ

広げすぎじゃねぇの?という大きな風呂敷が綺麗に畳まれていくのは気持ちよかった。

 

ストーリー構成が一本の映画のよう…全4冊完結

 

伏線・構成

罪を一生かけて償わされるという理不尽さ。

その宗教的背景に隠された陰謀。

伏線の張りかたがすごいし、カタルシス半端ない。

作者が長い時間と労力の果てに組み上げた作品というのを犇々と感じる

 

重苦しいタイトルと序盤の展開からは予想できない最終回と1巻ラストとの対比

読み手の様々な感情を揺さぶる

 

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ハロー「アヒンサー」の意味

アヒンサー(デーヴァナーガリー: अहिंसा; IAST ahiṃsā)は 非暴力(文字通り:不殺生という意味)を意味するサンスクリット の用語で、古代インドに起源を発した宗教(ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教)の重要な教義として意味がある。

 

仏教では「時間」ってのはただの妄執

ウパニシャッドでは「死」であり、創造神の作ったサンサーラナーガの事。

 

「アヒンサー」という名前を『懲役339年』の主人公にしているのが面白い部分

 つまり何かを殺してはいけないという決まりがあるのだよ。さあ、どうするね? 

 

 

あとがき▼

『懲役339年』を紹介しました。

僕はこの作品を所謂「神漫画」に分類している作品なんですが、いまいち知名度が低いような気がします。絵は正直下手くそです。

ライトな絵さえ問題なければ全4巻間違いなく面白いので、是非読んでみて下さい。

 

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