感想/見所『幽麗塔』怪奇で猟奇な昭和が舞台のノスタルジックなサスペンスホラー

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小説幽霊塔が元の怪奇?『幽麗塔』のあらすじや見所・感想

 

『幽麗塔』は昭和の怪しい雰囲気と何癖もある魅惑的なキャラクター達が、ドンピシャすぎて惚れた作品。江戸川乱歩や、サスペンス漫画が好きな人にとてもおすすめしたい作品なので、この作品の魅力をご紹介していきます。

 

このページを読めば『幽麗塔』のあらすじ、見所などを十分に理解できる内容になっているので、是非最後までご覧ください。

 

 サスペンスとホラーが混じった世界観『幽麗塔』のあらすじ

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まずは『幽麗塔』の概要やあらすじについてご紹介ます!

 

概要

ジャンル:サスペンス漫画
作者:乃木坂太郎
掲載誌:ビッグコミックスペリオール
巻数:全9巻

 

古い時計塔で起こった、ある殺人事件。

その古い塔に眠る財宝を狙う2人の主人公と、謎の殺人鬼「死番虫」、警察や塔の持ち主の思惑も入り乱れ、無関係な主人公が徐々に巻き込まれていくミステリーもの

 

あらすじ ^^) _旦~~

「百数十年もの間動かなかった時計塔が、2年前の夜、ただ一度だけ動いたことがある。昭和27年6月23日午後11時53分。藤宮たつが養女・麗子に惨殺された夜のことである。」

 

舞台は昭和29年、神戸から始まる。文学やカストリ雑誌を好む天野太一は、国民学校高等科のマドンナ花園恵と再会し、彼女がいじめっ子であったお金持ち三村の婚約者となったことを知る。

下宿先の部屋代にも事欠く境遇の天野は、謎めいた美青年・沢村鉄雄の「一緒にお金持ちになろうよ」という誘いに乗ることを決める。

テツオとともに時計塔に隠された秘密に迫ろうとする天野だったが、莫大な財産を巡って、様々な事件に巻き込まれていく。

 

 『幽麗塔』の登場人物はほぼ変態!(若干のネタバレを含む)

『幽麗塔』のあらゆる登場人物は基本的に精神的変態。

主人公は気弱で訳あって女装中の24歳男性。相棒は男装してる心が男の女性(美青年)。変態に少年愛に怪人、さらにはマッドサイエンティストまで出てくる。

 

性と美に対する考え方に幅を広げてくれる登場人物達はとても魅力的で、物語に漂う妖艶さはスリルとロマンスを感じさせる。そんな登場人物をします。

 

天野 太一

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(出典:『幽麗塔』)  

 

『幽麗塔』の主人公。友達がおらず今でいうニートの青年

殺された老婆の幽霊が出ると有名な幽霊塔の管理人の仕事を受けたことを機に、ひょんなことから出会った謎の美青年テツオと、時計塔に隠された財宝を探すこととなる。

話が進むにつれて、次第に女装に目覚めていくという剛腕な展開が待ち受けている。

 

沢村 鉄雄

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(出典:『幽麗塔』)  

 

もう一人の主人公でありヒロインの「沢村 鉄雄」

高潔・容姿端麗にして冷静にして頭も切れ、意外と武闘派というまさに向かうところ敵なしな完全無欠キャラなんだけど、一方でどこか儚く危うげなところが魅力

作中では、性同一性障害のように描かれている

 

丸部 道九郎

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(出典:『幽麗塔』)    

 

幽霊塔を買った人物であり、操作能力が極めて高い検事

実の娘娘に、性的なイタズラをしている変態。人格破綻者として描かれている異常者

「あの女になりたい」心の中の声が年々強くなるんだ。といい女になろうとしている

 

死番虫

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(出典:『幽麗塔』)    

 

幽麗塔に潜む、マスクをかぶった正体不明の殺人鬼。

殺人を躊躇わず、幽霊塔に近付く人間を排除する。

名前の由来は、「デス・ウォッチ」の英名を持つ虫・死番虫から、タイチが名付けた

 

死番虫は誰なんだろう…?と、20世紀少年のともだちの正体が気になった時と同じ感覚

そして死番虫のビジュアルが怖過ぎてダメだった。

クロックタワーを最初にプレイした時を思い出す…

 

『幽麗塔』の見所3選(ネタバレ含む)

ダークな部分やグロテスクなところも多いから人を選びそうだけど、それを補って余りある魅力が『幽麗塔』にはあります。その中でもおすすめの見所をご紹介します。 

 

謎が謎を呼ぶ本格ミステリーで一気読み必至

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(出典:『幽麗塔』)

 

宝探しに関わってくる検事や警察、闇医者、謎の殺人鬼など、どいつもこいつも曲者で、常に敵味方が入れ替わり、誰の話が本当で、ウソなのか?

 

犯罪推理ものだが、単に事件を追うだけでなく、エピソードの随所に探偵的な思考が描かれていて、常に裏や必然やトリックがあり頭がフル回転する感じが心地よい。

 

伏線をヒントに推理も楽しめる。乱歩と横溝正史混ぜたような濃密ミステリー作品。

関連記事【名作!おすすめミステリー漫画20選【青春学園ものから本格サスペンスまで】 - 漫画の読み物( ^^) _旦~

 

題材となった小説▼

 

LGBT要素が題材に織り込まれているのも興味深い。 

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(出典:『幽麗塔』)

 

本格ミステリーの中に「人らしさ」「友情」とは何かというテーマがあり

50年代日本という今より更に性的少数者に対する理解のない社会で、心と身体の性不一致や、少年への愛を隠しながら生きてきた男など、キャラの心情描写が描かれている。

葛藤既成の枠にはまらない興味深い作品。

 

作風に合ったホラーで美麗な絵

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(出典:『幽麗塔』)

 

作者は医龍の乃木坂太郎さんなので、絵が綺麗(グロい描写もありますが)、絵のタッチも、昭和が舞台ということもあり非常にノスタルジックで美しい

乱歩らしいエログロもこの作品の大きな興奮材料

 

 

原作▼ 

 

まとめ

 
最後までご覧いただきありがとうございます。

『幽麗塔』を紹介しました。怪奇ホラー、耽美、ヒューマン性、性的マイノリティー、ミステリ、とか内容詰まってる上に短い巻数でまとまってて読んでてぞくぞくする作品です。ぜひ読んでみて下さい。