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イップスに苦しみ野手として再生した元豪腕投手リック・アンキール

 

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MLB強肩外野手より、イップスからの復活「リックアンキール」を学ぶスクーリングの会です。

世界中から才能豊かな選手が集うMLBではNPBのようにドラフト指名選手を即戦力として、マイナー経験なしでプレーするのは例外中の例外で1年目にメジャーでプレーする選手も例外的存在です。
高卒選手でも即一軍でプレーすることも、そう珍しいことではない日本とは多きな違いがあります。

 

リック・アンキールについて

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リックアンキールは全米最優秀高校野球選手に選出されるなど、「高校球界No.1のサウスポー」と絶賛され、セントルイス・カージナルスにドラフト2巡目(全体の72番目)で指名され、当時新人選手として史上最高額となる契約金250万ドルで契約

 

順調にステップアップし2000年開幕から先発陣に入ることになり、最終的には96四死球、12暴投と荒さはあったものの通算11勝7敗、新人王投票でも2位に入った。

 

2000年  MLB成績    
試合数 31 打者数 735
投球回数 175.0 被本塁打 21
奪三振 194 防御率 3.50
被安打 137    
与四球 6    
自責点 68    
失点 80    

 

この時点で300勝投手スティーブ・カールトンと比較さる存在になりました。

スティーヴ・カールトン

1960年代後半から1980年代前半にかけて活躍し、歴代最多のサイ・ヤング賞を4度受賞しており、最多勝4回、最多奪三振を5回マークするなど、メジャーを代表する投手として君臨し、通算329勝で4136奪三振を果たし、野球殿堂入りを果たした大投手

リックアンキール・イップスの前兆

アンキールは、2000年のポストシーズン、第1戦に先発すると、3回に突如乱れ、9番ピッチャーのグレッグ・マダックスを四球でまず歩かせ、その後2暴投を与え結局四球で出し、次の打者でも暴投を投げる。

さらにその次の打者へも暴投するなど乱調は止まらず、交代。

 

結局 被安打2 4四球 5暴投 4失点

当時の映像がある

youtu.be

 

動画を見ても分かる通り、制球の悪さを加味しても、常軌を逸した、ボールを投げている事が分かる。

インタビューで乱調のことを「あれは冗談だ」と笑い飛ばしていたアンキールであったが、次のプレーオフの登板でも初回から3四球、2暴投2/3回を投げたところで降板

次の登板は、比較的プレッシャーの少ない場面での調整を考えていた首脳陣が6対0のビハインドで登板させる

だが2/3回を投げて2四球、2暴投と最早シーズン中のピッチングは出来なくなっていた 。この時の彼の心中は察するに余りある。

 

アンキールが突如制球難に陥った要因・イップスについて

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アンキールがイップスに陥った要因は、プレーオフの第1戦の先発を任されたこと、経験の浅い20歳の彼には荷が重く精神的に未熟だったアンキールはイップスに繋がったと原因と言われた。

似たような経緯でランディ・ジョンソンが同じように突如コントロールを失う症状に陥った事がある。

アンキールはこのポストシーズンの制球難・暴投を繰り返し行った事が原因で、致命的なイップスに陥り事実上投手生命は終わりました。

 

アンキール氏はプレッシャーにつぶされていた試合のことを次のように振り返る。

 「試合前には死を恐れていた。そして、自分にチャンスがないのも分かっていた。全てにプレッシャーを感じていたら、試合直前にウォッカを手にしていた。ウォッカを飲み始めたら、それはまるでモンスターを飼い慣らすような感覚を覚え、私のやりたかったことができるようになったんだ」

イップス・投球障害とは

イップス - Wikipedia

イップス(Yips)は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレーや意識が出来なくなる運動障害のことである。 本来はゴルフの分野で用いられ始めた言葉だが、現在ではスポーツ全般で使われるようになっている。

日本球界では藤浪晋太郎

客観的に見れば、彼もイップスだろう、彼の場合は右打者への制球難だが、アンキールと似ている点は、「元より制球難という部分」藤浪は日本球界の宝なので是非ともカムバックしてもらいたい。

 

岩本勉の場合は先輩の舌打ちが原因でイップスを発症したようですね。

 

アンキールがイップスを発症してからの地獄の日々

2001年も開幕からコントロールが定まらず、シーズン中に、マイナーへ降格となる(最終的にはルーキーリーグまで落とされる)

マイナーでの成績は 4回1/3 四球17、12暴投

 

2001年  MLB成績    
試合数 6 打者数 124
投球回数 24.0 被本塁打 7
奪三振 27 防御率 7.13
被安打 25    
与四球 25    
自責点 19    
失点 21    

 

  • 2002年はひじの故障でシーズン全休
  • 2003年は(トミー・ジョン手術を受ける)

 

リックアンキール突然の打者転向表明


イップによる制球難・ノーコン病に陥っていたスプリングトレーニング(オープン戦)中、突如アンキールは周囲の反対を押し切り打者転向。打者転向を発表する、当時監督であるトニー・ラルーサは「投球フォームを改良してみたがうまくいかず、ストレスがたまり気持ちが続かない」と語っていた。

 

打者として第2の野球人生を歩んでいく

そこでも追い打ちをかけるように、紅白戦で左ヒザを負傷。そのまま治療を続けたが、結局6月に手術を受けることになり、1試合も出場できずに終えると同時に、カージナルスとの長期契約が切れ、野手としてマイナー契約選手として再スタートを切った。

 

アンキールは当時心境をこう述べている

「去年は本当に歯がゆい1年だった。プレーしたくてもできないし、ただチームメイトたちがワールドシリーズに勝った姿を見ているしかなかったからね。

今はメジャー・キャンプで少しでも多くの出場機会をもらって、自分を成長させるしかない、打者転向という自分の下した決断に後悔などしているはずなどないが、やはりプレーしたくてもできなかった不満は計り知れないものがあった。

自分でも日に日に打つことに自信が芽生え始めている。

今はこれに甘んじることなく、正しい方向へ突き進んでいくだけだ、今季中のメジャー昇格も夢ではないと思う。

もしダメだったらそれまでさ。あとは自分次第ということだね」

 

アンキールの打者としての当時の評価

2001年にルーキーリーグ指名打者としても出場し、105打席で10本塁打、35打点、打率.286を残し最優秀指名打者に選出された。

ハル・マクレー打撃コーチは「彼のバット・コントロールは非常に高いレベルにある。とにかく技術的に大きな問題はない。今は経験を積ませるためにも、少しでも多くの打席に立たせることが最も重要だと思う」

 

野手としてメジャー昇格

2007年はマイナーAAAで32本塁打、89打点と成績を残し

とうとうメジャーに昇格する。先発出場したアンキールをファンはスタンディングオベーションで迎え、それに応えるように外野手転向後の初本塁打を放ち、カムバックを果たした。

 

2007年      
試合数 47 打点 39
打席数 190 得点 31
打数 172 犠打 1
安打 49 犠飛 4
四球 13 盗塁 1
死球 0 打率 0.285
本塁打 11 出塁率 0.328
 

 

2008年      
試合数 120 打点 71
打席数 463 得点 65
打数 413 犠打 0
安打 109 犠飛 3
四球 42 盗塁 2
死球 5 打率 0.264
本塁打 25 出塁率 0.337
 

 

その後故障もあり目立った背席も残せず、いくつかの球団を渡り歩いた後、2014年3月5日に現役引退を表明した

 

破壊的な強肩を備える外野手

彼の野手としての魅力は「破壊的な強肩」元豪腕投手という事もあり、球のスピード、球筋どれもが驚異的であった。

最も衝撃的だった「捕殺」が1試合で2回捕殺を記録したロッキーズ戦

動画があったのでどうぞ

 

youtu.be

 

2012年にメジャーリーグが「最も強肩な外野手は誰ですか?」というアンケート。

www.mlb.com

 

1位 リック・アンキール 得票率:24%
32歳、ワシントン・ナショナルズ

2位 ジェフ・フランコーア 得票率:18%
28歳、カンザスシティ・ロイヤルズ

3位 ジェラルド・パーラ 得票率:15%
25歳、アリゾナ・ダイヤモンドバックス

4位 カルロス・ゴンザレス 得票率:13%
26歳、コロラド・ロッキーズ

5位 ネルソン・クルーズ 得票率:7%
31歳、テキサス・レンジャーズ

6位 イチロー 得票率:6%
38歳、シアトル・マリナーズ

 

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