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讀賣巨人軍小林誠司物語 ボクと阿部慎之助と、時々、相川亮二

第1章 ボクと阿部慎之助と、時々、相川亮二

 

阿部慎之助 「俺はキャッチャーはもう無理。無理なものは無理」

阿部神のこの言葉には今でも字面のみで恐怖におののく、この「阿部捕手絶望」の計報を聞き天も泣かずにはいられなかったのだろう、あの夜、暗闇を切り裂く雷雨。雷鳴と稲光の競演はまるでランバダを踊っているかのようにさえ見えた。雨音を背景にカーテンで織り成される光と影のショー。僕自身も、阿部神捕手絶望の計報を聞き自律神経が乱れ大量の汗をかきながら寝ずにいられた。

 

天に召されるまで、あと何回、こんな夜を駆け抜ければいいのだろう?

 

時間とか時とかTIMEとかそういうものは無慈悲にいろんなものを奪い去っていく。老衰、寿命といった言い訳をくっ付け、時計の針を一定のリズムで刻ませる。カレンダーが一枚めくられて新しい一日が訪れること、新しい人との出会い

 

当時巨人軍監督のHARAは逝った ヤクルトから相川を「正捕手の候補として獲得しよう」と。人の意図、考えを正確に完璧に把握するのはとても難しい。完璧に理解することは恐らく不可能だ。


しかしワンタンと餃子の区別が出来ているのかさえ怪しい相川が栄光ある巨人軍の正捕手? 一体俺が何をしたっていうんだ

 

そして人的で奥村が連れ去られたあり得ない自体だ、俺の親父はヤクルトファンである、この取引どちらの球団が特をしたか尋ねると「ヤクルトが70%、讀賣が40%。ナナ・ヨンってところだろう…」親父は真顔でそう言った。110%…オヤジは別次元の人間である。

 

 

性格の悪い事はスポーツに関して言えば有利に働くこともある、相手が嫌がる事をしようという視点は大事だからだ、相川はマスク越しに裏をかこうとし考える「裏…」「裏を返せば…」「裏を…」「意表をつこう…」「スキをつくこう…」「 一杯食わしてやろう…」「虚をついてやろう…」「隙をついてやろう…」 「出し抜いてやろう…」 

後に相川は水道橋に空襲をしかけることになる火の海である、ボクの相川に対するレジスタンスは交戦することなく白旗を上げることになった、虚カスの念仏を片耳で聞きながら、ある男小林誠司の襲来を待ちわびていた

 

 

 

第1章  ボクと阿部慎之助と、時々、相川亮二 完

 

 

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第2章 布袋尊小林誠司襲来

 

相川が烈火のごとく水道橋に空襲をしかけ水道橋を焼き尽くしている間、ボクは、「コバヤシ…」「セイジ…」と稲妻のように呟き、無造作に置かれた空のポテチの袋に入った、一枚の小汚いメモ用紙に、野原みさえの絵をスケッチし九割九分九厘描き終え、さーて…デリケートゾーンはどう描写しようか悩んでいた頃、布袋尊小林誠司は襲来した。

 

 

腰にクロワッサンを帯び、四角くピカピカした頭部の肌色の装甲はどこか神秘的で、突如仮面ライダーに変身しても、おう…。と敵さんも律儀に待機してしまうであろうナウでヤングでトレンディーな外見。

 

 

この男は、讀賣共和国に飛来した当初から別格であった、バッシャール・アル=アサドセゲオ長島の面前で、悪戯を思い付いた子供のような顔をして、腰に帯びたクロワッサンを頬張る姿は、さながら大切なものを根こそぎ奪われ強大勢力を相手に復讐を決意したような佇まい、ただものではないと確信し、巨人軍の栄光ある未来到来を予感した。

 

 

 

ひと昔前なら、阿部の「俺はキャッチャーはもう無理。無理なものは無理」この言葉を耳にするだけで身をひき裂かれるような気持ちになった、時が経つ、というのは不思議なもので、雨が降って大地の岩を削り、命の恵みとなるように、言葉のもつ鋭い角も時の流れに削られゆっくりではあるが確実に丸くなるらしく、あの言葉に触れても今は別人のように穏やかで、自分の変貌、いや、成長ぶりに笑ってしまいそうになる、これも偏に小林誠司のおかげである

 

 

当の相川は先の契約更改にて「負けるつもりはない」との時世の句を残して殉職した。

 

 

第2章 布袋尊小林誠司お襲来 完

 

 

次回予告

 

 迫り来るコバヤシに対し、民間の開発した人形兵器虚カスが制御不能に陥る。

 

 

果たしてコバヤシはトランス状態となった虚カスを止められるのか?

 

 

次回「人の造りしもの」。お楽しみに!

 

 

 

 

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第3章 スケープゴートセイジ・コバヤシ

 

いきなりだがコバヤシ・セイジをここでは「ジョン」と命名し進めよう

 

ジョンが巨人軍の正捕手に君臨してしばらく、僕は朝から日常的に微熱と頭痛に教われ、それを煽るかのように豆腐屋のラッパがこだまする中上空にはコンドルが旋回していた。

この頭痛の種とは、ジョンの丁重なパフォーマンスに我慢ならず、人形兵器虚カスが制御不能に陥りトランス状態となったことにある。

頭痛と混乱と目眩とコンドルが僕を襲ったけど、コンクリートジャングルを生き抜いてきた百戦錬磨である戦士の僕はこらえ、トランス虚カスを冷静に恫喝する。

 

「ああああああわわわてる時期じゃなななない」

 

虚カスは、口をアホな魚のようにパクパク開閉させ、何かを訴えるようであった。顔面には苦悶の色。僕は手を合わせて虚カスの冥福を祈ろうとした。この祈りは同胞のためであると共に上級巨人ファンになれなかった虚カスのためのものだった。僕は、自分でも似合わない行動と思うけれど、黙々と祈った。祈りたい気分になったのだ。純粋な善意といっていい。この時STAP細胞を想像妊娠した小保方氏の気持ちがわかった。彼女は母になる夢を見ていた。ボクの祈りとどこか似ている、いや似ていない。

 

小保方さん。虚カス。アンパンマン。虚カス、万札、天下統一。

 

 

死へのジェットコースターを猛スピードで下り降りている阿部を見ているのは辛かったんだ、同時に阿部のいない巨人軍を想像するのもね、ジョンは日々成長し、心も身体も変化している。一方の主体に変化が生じれば、関係性にも変化が生じるのは致しかたのないこと。セイジ・コバヤシ襲来は、紛れもない変化のターニング・ポイントだった

 

第3章 セイジ・コバヤシ 完

 

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